歯科衛生指導及び実地指導説明書 (様式t18号)

今回の主な症状・注意点・指導内容
比較的歯肉の状態は良好です。
歯肉の発赤や出血があります。

喫煙によって出血症状はみえないが状態が悪い。

左がタバコを「吸う人」 ・右が「吸わない人」の健康な歯肉

 

 

 

 

 

 

 


◎今日の1Point Advice (禁煙が重要です。)

タバコの成分、タールが歯面に沈着すると歯面が荒くなり自分では清掃がうまくできなくなります。定期的に来院して清掃したり歯面の研磨が必要になります。しかし、その前に禁煙をしましょう。ヘビースモーカーの人の歯肉はゴツゴツした感じで厚みをもっています。歯ぐきには炎症症状がほとんど表れません。

喫煙は歯周病の症状を隠してしまうのです。タバコをやめると、数週間で歯肉に炎症が表れ、歯ブラシを使うと歯ぐきから出血するようになります。しかし、早期の禁煙と正しい清掃方法ができれば数ヵ月から1年で、ピンク色の張りのある歯肉に変われる可能性も十分にあります。

喫煙習慣は、歯周炎を発症・増悪させる最大のリスク因子。ヘビースモーカーの人は喫煙経験のない人に比べて、ひどい歯周炎になる確率が5〜7倍も高いというデータがあります。これは、粘膜に対するニコチンや煙の直接の影響とともに、血液を介した全身的な影響によるものだと考えられています。喫煙が血清中のIgG2(免疫グロブリンの一つ)の量を減少させ、白血球の機能を変化させることが知られています。